ファームレンダリング
Flamingo nXtのレンダーファームは、複数のコンピュータのパワー(能力)を用いて、単一イメージ、複数のイメージのバッチジョブ、またはビューベースのアニメーションのレンダリングを行います。レンダーファームクライアントとしてのみ使用されるコンピュータには、RhinoもFlamingo nXtも必要ありません。
典型的なファームのレイアウト
- RhinoとFlamingo nXtがあるコンピュータ。
- ネットワークサーバーまたは共有ファームフォルダ。
- 2台のファームクライアント。(nXtレンダーファームには、無償のクライアントソフトウェアのコピーが2つついてきます。)
- 追加で購入されたレンダーファームクライアント。
レンダーファームは、2台のクライアントコンピュータまで無償です。3台目からは、有償のライセンスが必要となります。ライセンスは、https://www2.mcneel.com/commerce/accurender/buy-farm.aspからご購入頂けます。
共有ファームフォルダ
レンダーファームを活用するのにキーとなるのが、マスターコンピュータやすべてのクライアントコンピュータがアクセスできる共有フォルダです。これは通常、共有ネットワークフォルダです。共有フォルダは、マスターコンピュータまたはネットワークに位置します。フォルダは、それぞれのクライアントで同じ名前に割り当てる必要はありませんが、それぞれのクライアントはフォルダから/への完全な読み取り、書き込み、削除のアクセスが必要です。共有フォルダは少なくとも20GBの使用可能容量が必要です。
nXtレンダーファームは、次の2つのアプリケーションで構成されます:
ファーマーレンダークライアント(nXtFarmer64.exe)
それぞれのネットワークレンダリングクライアントで動き、生成されるジョブを待ち受ける小さなプログラムです。通常レンダーファームは、進行中のレンダリングを画面に表示せず、サイレントに実行されます。この方法のレンダリングでは、より多くのコンピュータのパワーを用いて時間のかかるタスク(作業)を処理することができますが、レンダリングの進行中にインタラクティブに操作することはできません。
ファームモニター(nXtFarmMonitor64.exe)
レンダリングジョブの状況を表示し、いくつかの単純なコントロールを提供するアプレットです。 高度なインストールでは、nXtレンダーファームのソフトウェアはサードパーティのレンダーマネージャと作業することを可能にします。下の手順は、Flamingo nXtと含まれるレンダーファームに当てはまります。サードパーティのレンダーファームソフトウェアを使用する場合は、手順のいくつかが異なります。
ファームの処理
- Flamingo nXtのファームを使用してレンダリングを開始するには、標準のRenderコマンドを用いる代わりに、レンダーファーム(Flamingo nXt 5.0メニュー > レンダーファーム)を使用します。この操作を行うと、ファームの出力フォルダにレンダリングジョブが送信されます。すべてのマテリアルやサポート情報は、そのジョブと一緒に送信されます。
- レンダリングジョブは、多くの異なるファームタスクに分割されます。レンダーファームクライアントは常にファームの出力フォルダに新規のタスクがあるかどうかを確認します。それぞれのクライアントは、タスクを取得し、レンダリングを開始します。ファームモニター(Flamingo nXt 5.0 > レンダーファーム > ファームモニター…)は、ジョブの進行状況の経過を追うのに便利です。
- それぞれのファームのクライアントは、結果をジョブ名 \Outputのファームフォルダに出力します。
- それぞれのクライアントはジョブを終了すると、ファームに送信される新規のジョブの取得を引き続き続行します。
- ファームの出力は、nXtイメージ形式(.nXtImage)です。この形式のイメージは、nXtイメージエディタを用いて編集することができます。結果は、nXtイメージエディタからTGA、PNG、TIF、およびJPGファイルとして保存することもできます。
ファームをインストール、設定する
ファーマーレンダークライアントとファームモニターは、マスターRhinoコンピュータ上のFlamingoと一緒にインストールされます。その他のRhinoおよびFlamingo nXtがないクライアントコンピュータには、ファーマークライアントがインストールされている必要があります。
レンダーファームのインストール
RhinoおよびFlamingoがインストールされていないマシンには、ファーマークライアントをインストールします。
- 最新のレンダーファームソフトウェアをダウンロードします。
- それぞれのクライアントコンピュータで、ダウンロードされたインストーラを実行します。
- スタートメニューからそれぞれのマシンでレンダーファーマーを実行します。
- システムトレイにレンダーファーマーがアイコンとして表示されます。
レンダーファームを設定するには
- アイコンを右クリックし、表示を選択します。
- nXtファーマーウィンドウで、オプションメニューのパスをクリックし、レンダーファームフォルダへのパスを選択します。
RhinoおよびFlamingo nXtがあるコンピュータで、ZooのフォルダをRhinoで設定します。ツールメニューからオプションをクリックし、共通のファームの位置をファーム出力フォルダに設定します。
レンダーファームの設定がこれで完了しました。
レンダーファームを使う
現時点では、複数のコンピュータでのレンダリング処理にファームを単一レンダリングのジョブ、バッチジョブ、そしてアニメーションの3つの方法で使用することができます。
クライアントのワークステーションが応答しているかを確認するには
レンダーファーマークライアントをすべてのクライアントコンピュータで開始した後に、
- 任意のコンピュータで、Windowsのスタートメニューでファームモニターをクリックします。
- クライアントマシンが上のリストボックスに表示されたら、応答の確認が完了です。
- それぞれのレンダーファームクライアントがコンピュータのリストに表示されます。状況がアクティブ(Active)になります。
問題がある場合、インストールと設定のトピックを確認してください。
ジョブをレンダーファームに送信するには
- Rhinoで通常のレンダリングで行うのと同じようにビューとレンダリングを設定します。
- Flamingo nXtメニューでファームレンダーを開始をクリックします。
- ファームジョブダイアログが表示されます。
- オプションが正しいか確認し、OKをクリックします。
ファームをモニターする
レンダーファームにジョブを送信してから、ファームモニターを使用します。
- マスターコンピュータで、Windowsのスタートメニューでファームモニターをクリックします。
- 最近のジョブがジョブリストに表示されます。これは大きなジョブには、数分かかることがあります。
- ジョブの状況がアクティブ(Active)に変わります。
- しばらくすると、上のコンピュータが同じ日付のタスクを処理し始めます。
- タスクの処理が進むにつれ、完了割合が増加します。
- ジョブが終了すると、状況が完了(Completed)に変わります。
ファームジョブのオプション
名前
日付と時刻は自動的に選択した名前の先頭に追加されます。ジョブのサブフォルダがレンダーファームの共有フォルダに作成されます。出力フォルダも新しいジョブフォルダに作成されます。 それぞれのジョブの完了後、出力はジョブの出力フォルダで見つけることができます。
ジョブの開始
ジョブは、送信後すぐに開始することも、後で開始することも、ファームモニターで手動で設定することもできます。
今すぐ
すぐにジョブを開始します。
後で(手動)
nXtファームモニターを使用して後でジョブを開始することができます。
日時設定
ジョブを指定の日時に開始します。
レンダリング停止条件パス
バッチジョブを終了するのに必要なパスの数を設定します。詳細については、パスのトピックを参照してください。
レンダーファームモニター
レンダーファームモニターは、ファームのクライアントワークステーションとジョブの状況を報告するスタンドアロンのプログラムです。ジョブは、モニターから一時停止し、再開することができ、クライアントワークステーションをレンダーファームから除外することができます。
Rhinoからファームモニターにアクセスするには、Flamingo nXt 5.0メニューの > レンダーファーム > ファームモニターを選択します。
Windowsからファームモニターにアクセスするには、すべてのプログラム > nXtレンダーファーム > ファームモニターを選択します。
オプション
オプションにアクセスするにはマシンまたはジョブを右クリックします。
更新
ジョブリストを更新します。
マシンを一時停止
レンダーファームからワークステーションを除外します。
マシンを再開
レンダーファームを再開し、ワークステーションに参加させます。
ジョブを一時停止
指定のジョブを一時停止します。
ジョブを再開
指定のジョブを再開します。
ジョブを削除
指定のジョブをリストから削除します。
レンダーファームのライセンシング
レンダーファームを使用すると、複数のネットワークコンピュータ(ノード)に同時にレンダリングジョブを処理させるようにすることができます。レンダーファームクライアントをダウンロード、インストールはこちらでしていただけます。
ノードを有効化するには
- アクティブなファームジョブがすべて完了するのを待ち、ライセンシングを開始してください。
- それぞれのノードに簡単にカットアンドペーストできるように、任意のネットワークの場所に製品キー(XF10-J9G2-H006-T8AJ-GBB9-0027)をテキストファイルに保存します。
- ノードがアクティブな場合、タスクバーのWindowsのシステムトレイで右クリックし、閉じるをクリックします。
- Windowsのスタートボタンをクリックし、すべてのプログラムをクリックします。
- nXtレンダーファームフォルダでAuthorize Farmをクリックします。
- 編集ボックスで製品キーをペーストまたはタイプし、OKをクリックします。
ノードを開始するには
- Windowsのスタートボタンをクリックし、すべてのプログラムをクリックします。
- nXtレンダーファームフォルダでレンダーファーマーをクリックします。
- トレイアイコンを右クリックし、メニューで表示をクリックします。
- ヘルプメニューで情報をクリックします。
- バージョン番号が評価版であることを示している場合、ライセンシングは正しく行われていません。
- レンダーファーマーウィンドウを最小化してトレイに戻します。